新築だけじゃない!中古住宅を買ってリフォームする時代へ|検討前に知るべきポイント

近年、住宅市場では新築需要が減少する一方で、中古住宅を購入してリフォームする動きが加速しています。とくに首都圏では、新築マンション価格の高騰により、中古マンションや中古戸建てへの関心が高まっています。物価上昇や金利上昇も追い風となり、既存住宅の流通・再生市場は拡大傾向にあります。本記事では、リフォーム市場拡大の背景や業界が抱える課題、そして今後の展望と事業機会について、わかりやすく解説します。
なぜ中古住宅リフォーム市場が拡大しているのか
日本の住宅市場は今、大きな転換期を迎えています。新築需要の減少や人口減少を背景に、既存の住宅を再生して活用する動きが加速しています。
国土交通省によると、全国の住宅ストック数は世帯数を上回っており、空き家率は13%を超えています。これまで「建て替え」が主流だった日本の住宅文化は、「直して住み続ける」「中古を買ってリフォームする」方向へとシフトしています。
また、新築住宅の価格上昇も市場の後押しとなっています。建築資材の高騰や人件費上昇の影響で、新築戸建てやマンションの販売価格は過去10年で約1.5倍に上昇しています。
とくに都市部では、購入層が中古住宅に流れやすくなっています。加えて、国が推進する「住宅ストック活用型社会」政策により、省エネ改修や性能向上リフォームへの補助制度が拡充され、消費者のリフォーム意欲も高まっています。
市場データで見るリフォーム業界の現状
住宅リフォーム市場は、長期的に見ると拡大傾向にあります。矢野経済研究所の調査によると、2023年度の国内リフォーム市場規模は約6.2兆円となっており、前年比5%の成長を記録しています。
さらに、国土交通省のデータによると、日本の住宅ストックは約6,500戸に達しており、その約4割は築30年以上経過しています。こうした既存住宅のリフォーム需要は年々増加傾向にあり、今後もリフォーム業界拡大の追い風になると想定されています。
大手住宅メーカーや不動産仲介会社もこの流れを受け、リフォーム・リノベーション事業への参入が加速しています。とくに、ワンストップサービス(中古購入+リフォーム)を強みとする企業が急増しています。
そんななか、消費者のリフォーム目的も変化しています。これまでは老朽化対策や設備の入れ替えが中心でしたが、現在は「省エネ」「断熱」「デザイン性」「機能性」など付加価値を重視する傾向が強まっています。この変化は、企業にとって高単価案件の獲得チャンスとなる一方で、より専門的な提案力や設計力が求められるようになったことがわかります。
2025年以降のリフォーム市場のトレンド
2025年以降、リフォーム市場では以下の4つの主要トレンドが業界成長の原動力になると考えられます。これらはいずれも政策・社会構造・テクノロジーの変化に密接に関係しており、事業者にとっては新たなビジネスチャンスでもあります。
中古住宅+リフォームの拡大
政府による空き家対策や中古住宅市場の活性化政策を背景に「中古住宅を購入してリフォームする」動きが加速しています。「安心R住宅」制度の普及や購入費と改修費を一体で借りられるローン商品が登場したことで、消費者が中古住宅を選びやすくなりました。
とくに都市部では新築価格の高騰を受け、立地を重視した再生型リフォームへのシフトが顕著です。今後は、不動産仲介とリフォームを組み合わせたワンストップ型ビジネスモデルが主流になると見込まれます。
省エネ・ZEHリフォームの需要増加
脱炭素化に向けた国の方針により、省エネリフォーム市場は急成長が続いています。政府は2030年までに新築住宅の6割をZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とする目標を掲げており、既存住宅にも断熱改修や太陽光発電、蓄電池の導入を支援する補助制度が拡充されています。これにより、建材メーカーや設備事業者にとっても新たな販路拡大のチャンスが生まれています。
今後は、住宅のエネルギー管理やHEMSを組み込んだ高付加価値リフォームが主流化するでしょう。
介護・バリアフリーリフォームの増加
2025年には団塊の世代が後期高齢者となり、高齢者向け住宅の需要が急増します。とくに手すり設置・段差解消・浴室改修といったバリアフリーリフォームは、介護保険による住宅改修費支給制度(最大20万円)の活用により拡大が続くと予測されます。
また、自治体独自の助成制度も増えており、福祉業界や医療業界と連携した新しいリフォーム市場の形成が進むでしょう。
デジタル化・スマートホーム化リフォームの進展
IoTやAIを活用したスマートホームリフォームも注目が高まっています。スマートロックや遠隔操作型エアコン、見守りセンサーなどを導入し、安全性・利便性・省エネを同時に高めるリフォームが注目されています。
とくに共働き世帯や高齢者世帯を中心に、快適性を高めながら生活を自動化する次世代型リフォームへの期待が高まっています。これにより、IT企業や通信会社との連携など、異業種参入も加速していくと考えられます。
これらの市場トレンドはいずれも、住宅性能の向上や生活の質の改善を目的としており、業界全体の構造変化を促す要因となります。その背景には法改正や制度変更が関わっており、業界全体に大きな影響を与えると考えられます。
リフォーム業界が抱える課題
リフォーム業界では「職人不足」と「技能継承問題」が深刻化しています。職人の平均年齢は50歳を超えており、若年層の新規参入が大幅に減少していることが原因とされています。ここでは、リフォーム業界が抱える2つの課題について解説します。
職人・技術者不足の深刻化
業界最大の課題は人材不足です。職人の高齢化が進み、若年層の新規参入が少ないことから、施工現場の稼働率低下が問題となっています。技能継承の遅れにより、施工品質にもばらつきが生じやすく、企業の信頼性確保が大きな課題となっています。
コスト上昇・コスト管理の重要性
資材価格や人件費の上昇により、業界全体でコスト上昇が問題となっています。とくに、ウッドショックやエネルギー価格の上昇は、大きな影響を与えています。
今後は、低価格競争ではなく、付加価値の高いリフォーム提案が求められます。補助金や助成金を活用しつつ、顧客の負担軽減を図る必要があるでしょう。
リフォーム業界の今後の展望と事業機会
2025年以降、建築基準法改正や省エネ基準の強化の影響を受け、リフォーム市場は大きく変化します。事業者は、これらの法改正をしっかりと理解し、適切な提案を行うことが重要です。
また、競争が激化するなか、デジタル技術を活用した業務効率化を図ることも大切です。とくに、オンラインでの見積もりやVR技術・AIを駆使したリフォーム提案など、顧客体験を向上させる施策が求められています。
オンライン契約やリモート相談を導入することで、営業の幅が広がり、新規顧客獲得につながります。また、施工の進捗管理をデジタル化すると、無駄なコスト削減にも貢献します。
さらに、企業間連携が加速する可能性も見込まれます。施工力をもつ地域密着型の工務店と顧客基盤をもつ大手企業とが提携することで、より包括的な住宅再生ビジネスが誕生するでしょう。
まとめ
日本の住宅市場は、新築中心から既存再生へと変わりつつあります。人口減少や環境対策、コスト上昇といった社会構造の変化により、リフォーム市場は持続的な成長が見込まれます。今後、リフォーム業界においては、法改正に伴う省エネ・ZEH対応やスマート化といった高付加価値分野に対応できるかどうかがカギとなります。デジタル技術・AIを活用して顧客体験向上を図ることで、新規顧客獲得につながります。人材不足やコスト上昇などの課題もありますが、今こそビジネスチャンスをつかむ転換期といえるでしょう。




















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